ブログ一覧へ

個人開発で複数のWebツールを運用するホスティング選びの失敗談

はじめに

個人で複数のWebツールを開発・運営していると、必ず一度は「ホスティングサービスをどこにするか」という壁にぶつかります。自分自身、最初は「とりあえず人気のサービスを使えばいい」と思っていましたが、実際には複数の失敗を経て、今の構成に落ち着きました。この記事では、Vercel→Netlify→Cloudflare Pagesという移行の流れと、その中で学んだことを共有します。

Vercelで広告が使えなかった

最初に選んだのはVercelでした。Next.jsとの相性が良く、デプロイも簡単で、個人開発の入門としては申し分ありませんでした。無料プラン(Hobbyプラン)は転送量100GB/月など機能面では十分だったのですが、利用規約上「個人・非商用プロジェクト専用」と定められており、サイトに広告を掲載して収益化する時点で商用利用とみなされてしまいます。せっかく作ったツールに広告を載せて収益化したいのに、その入口でつまずいてしまったのです。ここで「無料プランの利用規約」をよく確認しておくべきだったと痛感しました。

Netlifyへ移行してクレジットの壁にぶつかる

次に試したのがNetlifyです。複数のツールをまとめて運用でき、デプロイ自体も問題なく行えました。ただ、Netlifyは2025年後半に「クレジット制」という課金モデルへ切り替わっており、無料プランでは月300クレジットが上限になっています。デプロイ1回ごとにクレジットが消費されるうえ、サイトへのアクセスでデータが転送されるたびにもクレジットが減っていく仕組みのため、ツールの数が増えてデプロイ回数も増加するにつれて、あっという間にこの上限に達してしまいました。結果として、サイト全体が一時的に利用できなくなるという事態になりました。複数サービスを同じプラットフォームの無料枠に集約することのリスクを、ここで初めて実感しました。

3社の無料プランを比較してみた

ここまでの経験を踏まえて、実際に使ってみた3社の無料プランの違いを表にまとめてみました。

ホスティングサービス 商用利用・AdSense 転送量(帯域) 注意したポイント
Vercel(Hobby・無料) 規約上、商用利用は不可 100GB/月 個人・非商用プロジェクト専用という位置付け
Netlify(無料) 商用利用は可能 クレジット制(月300クレジット) 2025年後半からクレジット制に変更。デプロイごと・転送量ごとにクレジットを消費
Cloudflare Pages(無料) 商用利用OK(公式に許可) 無制限 1ファイルあたり最大25MBの制限

同じ「無料プラン」でも、商用利用の扱いや制限のかかり方がまったく違うことが分かります。

Cloudflare Pagesで帯域無制限・商用利用OKという安心感

最終的に行き着いたのがCloudflareでした。元々はドメイン管理のために契約していたのですが、Cloudflare Pagesというホスティング機能があることを知り、試しに1つのツールをアップロードしてみました。上の表のとおり、VercelやNetlifyと違って、無料プランでも帯域幅(転送量)が無制限で、商用利用やAdSenseでの収益化も公式に認められています。デプロイ回数も月500回までと十分な余裕があり、今後ツールが増えても対応しやすいと判断し、ほとんどのツールをCloudflare Pagesに移行しました。

1つのサービスで完結させなくてもいい

ただし、すべてが順調だったわけではありません。動画変換ツールは、内部で使用しているffmpegというライブラリの容量がCloudflare Pagesの「1ファイル最大25MB」という制限を超えてしまい、移行ができませんでした。そこで、このツールだけはNetlifyに残し、無料枠のリセットを待ちながら運用する形にしました。最初は「全部同じサービスにまとめたい」と思っていましたが、サービスごとの得意・不得意を理解して使い分けるほうが、結果的にうまくいくことが分かりました。

おわりに

複数のツールを運用するようになって、「全部を1つのサービスで完結させよう」という考え方自体が無理だったのだと気づきました。それぞれのサービスの得意・不得意を理解して、適材適所で使い分けることが、個人開発を続けるコツなのだと思います。

まとめ

ホスティングサービスを選ぶ際は、無料プランの制約(広告表示・商用利用・転送量・ファイルサイズ)を事前に確認することが重要です。Vercelは入門に最適ですが商用利用ができず、Netlifyは2025年後半からのクレジット制への移行でデプロイ頻度に注意が必要、Cloudflare Pagesは帯域無制限かつ商用利用OKで個人開発との相性が良いと感じています。これから複数のWebツールを運営しようと考えている方は、最初から1つのサービスに固定するのではなく、ツールの特性に応じてホスティングを使い分ける前提で計画を立てることをおすすめします。

その他のツールについては、ぜひchizmotools.comのトップページもご覧ください。